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 共同相続人の一人(以下「甲」といいます。)の欺罔行為(嘘)により、私は、相続放棄の申述をしてしまいました。後日、甲の欺罔行為が判明したため、私は、放棄の申述を取り消したいと考えています。具体的にはどのような手続きを行えばよいでしょうか。


 

 契約関係の取消は、契約の相手方に取消の意思表示をすることになりますが、相続の放棄の取消は、家庭裁判所への申述によって行うべきことが、民法第919条第4項に定められています。

 この場合、最高裁判所の通達により、取り消しの申述がなされた場合、取消の申述を受理した裁判所は、相続の放棄の申述を受理した家庭裁判所に対し、速やかに通知をする扱いとなっています。
 
 なお、放棄の取消が熟慮期間内になされた場合には、取消をした相続人は、改めて承認・放棄を行うことができます。さらに、放棄の取消が熟慮期間経過後に行われた場合でも、取消後、遅滞なく承認・放棄をすることができると解すべきとの裁判例もあります。

 また、相続放棄の申述は法律行為ですので、甲の欺罔行為によって、あなたが何を思い違いしたのか、その内容によっては、錯誤による無効を主張できる可能性があります(もっとも、要件が厳しいので、なかなか認められないのが実情です)。

 無効であれば、相続放棄の受理審判がなされた後でも、相続放棄の無効を前提として、相続財産に関する権利義務を主張していくことができます。

 どういう場合に、相続放棄の申述を取り消したり、無効を主張できるかは、具体的な事情によって異なりますので、専門家である弁護士にご相談ください。





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