Q&A 相続放棄の熟慮期間(3ヶ月)の延長

Q&A

 

質問

先日、父が亡くなりました。財産・債務関係の調査に時間がかかりそうなので、相続放棄をするか決定するまでの期限(3か月)を延長してもらいたいのですが、どのような手続を行えばいいのでしょうか。延長された期限を過ぎた場合は、どうなるのですか。

 

回答

相続の放棄又は承認をすべき期間(これを「熟慮期間」といいます。)については、Q&A19で述べた通り、家庭裁判所の審判により、延長できる場合があります。
この手続は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月の熟慮期間が経過するまでの間に行わなければなりません。具体的には、被相続人の死亡時の住所を管轄する家庭裁判所に、「相続の放棄または承認の期間伸長の審判」を求めて申立てをする必要があります。添付資料の一つである戸籍の収集には時間がかかりますので、伸長の手続は早めに取りかかるとよいでしょう。
申立てを受けた裁判所は、申立人が伸長を求める期間に拘束されず、権利関係の複雑性など、当該事案における、伸長の必要性その他一切の事情を考慮して伸長の期間を決定します。伸長期間の間に、相続放棄をしなかった場合は、相続を承認したものとみなされますので、相続放棄をすることが決定したら、速やかに相続放棄の申述手続を行うべきです。
なお、あくまで期間の伸長は例外的な措置ですので、財産調査などが不要であって、単に相続放棄をするか承認するか決意するために、期間を伸長することは許されないと考えられています。

 

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>>Q&A19 相続放棄の期間の変更について

 

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